先日ご来店のお客さんが

 

『今度イベントがあって、ドレスを着るの』

『だから華やかにしたいから、パーマをいつもよりもかなり強めにして』

 

というご希望が。

 

ここで脳死美容師なら

 

「はい！喜んで〜！」

 

と、いつもよりパーマを強くすると思いますが、正直美容師の私は違います。

 

まずは現状の確認で

 

「いつものパーマでお困りの点はありますか？」

 

と質問すると

 

『いいえ、セットがとても楽ですよ』

『自分でセットするのは苦手だから助かってます』

 

とのこと。

 

『でもドレスも着るし、もうちょっと華やかな方が良いかな？と思って、だったらパーマをもっと強くしたら良いんじゃ無いかと思ったんですよ』

 

なるほど。

 

そう思う気持ちはわかります。

 

パーマをかけてセットが楽になったら

 

【パーマ＝セットしなくて良い】

 

という考えになりますよね。

 

でもこれは大きな勘違いです。

 

この方の場合は、普段のスタイリングの技術と希望スタイルを考慮して

 

【セットしなくても８０点取れるくらいのパーマ】

 

をかけているだけです。

 

たとえばこの強めのパーマ

強めウェーブが好きだったら良いな〜って思うでしょうけど、これはスタイリングしなかったら５０点くらいの出来ですよ。

 

朝はM-3.6でしっかり濡らして、トリートメント系の油分を足し、ウェーブを維持しながら8割型乾かした後、フォームやワックスなどのスタイリング剤をつけて形を整えながらバランスの調整をする

 

ということが必要です。

 

それでも毎日セットしてる人は

 

『このパーマ、セットが楽です〜！』

 

って言いますよ。

 

でもね、

「普段セットとかあまりしないんです〜」

「スタイリング剤とかつけません〜」

っていう人にとっては、

 

『パーマが強くてセットが出来ない〜』

 

ってなっちゃう可能性が高いんですよ。

 

なので、ちゃんとスタイリングしたら１００点だけど、しないと５０点のヘアスタイルだと、美容室でセットしてもらわない限り１００点になれないんですよね。

 

あとはずっと５０点(笑)

イベントがあるんだったら、その時だけ美容室でセットしてもらった方がトータルで良いし、パーマを強くすることで誰も得しないわけですよ。

 

今回の場合もそういうご説明をして、

 

【いつもよりほんのちょっと強めのパーマ】

で

【華やかにしたい時のスタイリングのコツ】

 

をお伝えして施術しました。

 

パーマはあくまでもセットをサポートするもので、

 

『パーマをかけたら朝起きて何にもしなくてもバッチリ決まる』

 

というものではありません。

 

ご理解の上でパーマを活用していってください。

 

 それではまた