子供が「美容師になりたい」と言ったら?
我が娘が高校生になりまして、おぼろげながら進路なんつうーものを考えております。
高卒の私が言うのもなんですが、そりゃ良い大学に行く方が自分の望む人生になる確率は高いです。
しかし、オヤマダ家は両親ともに美容師の為、他の家庭よりも
「美容師になりたい」
という確率が高いので、そう言われた時にどうアドバイスしようか、今から考えております。
今日はその内容について書きたいと思います。
これを読んだみなさんの子供がそう言い出すかもしれませんからね。
まず伝えるのは
「親を見て美容師になりたいと思ったのならやめておけ。こうはなれないから」
です。
これは自分自慢という話ではありません。
時代の話です。
親である私の時代は、今よりも美容室の数が少ないのに、同世代の人口が多かったんですよ。
私が仕事を始めた平成2年、美容室数は全国で約18万5千店です。
そして新成人の人口は約190万人。ここで新成人としたのは、美容師はやはり同世代のお客さんが多くなる傾向があるからです。
では現在はどうなのかというと、美容室数は約25万店、新成人は約118万人です。
お店が増えてるのに、人口は減ってるんですよ。
親世代の美容師は、今ほど競争が激しくなく、美容師という職業をやっていけてました。
それでも当時は「昔は美容室ももっと儲かってた」と言われてたものです。
現在その競争は激しくなり、親と同じようにやってても同じ結果が出ません。
なのでもし私を見て
「毎日ポケモンやってTWICEとプロレス見て、筋トレばっかりして仕事も楽そうだし、おしゃれも出来てちゃんと生活出来るんだから美容師っていいな」
と思っても、これからはそうはいかないんですよ。
時代の変化とともに、独立のリスクも相当高くなってますからね。
独立についてはまた今度書きます。
こうして競争が激しくなっていくと、やるべきことがどんどん増えてきます。
技術習得の練習はもちろん、その為に協力してくれるモデルさん探し。
複雑になる薬剤やダメージに対応する為にケミカルの知識、毛髪の知識の習得。
お客さんを呼ぶ為のTwitter、インスタ、YouTube、TikTokなどのSNS投稿。
お店の集客に必要なポータルサイトへのモデル撮影、ブログ投稿などなど・・・。
私は技術と毛髪理論に全集中してたのに比べると本当に大変です。
それなのに、業界の平均年収は相変わらず日本全体の平均年収よりも断然に低いですからね。
(好きじゃないとやっていけないよね)
なんて言葉も聞かれますが、そんなの好きでもやっていけないですよ。
だから離職率が高いんです。
・・・ということをデータを見せながらアドバイスすると思いますが、それでもやるというなら止めはしません。
生きていけるくらいの生活は出来るでしょうから、美容師として生き抜く為のアドバイスはします。
次に言うのは
「進学しないからと言って勉強を疎かにするな!アホな美容師じゃ絶対にやっていけないぞ!」
です。
ここでは便利上「アホ」と言いましたが、正しくは「勉強する習慣のない奴」です。
先程も申しましたが、美容師の平均年収は他業種に比べて圧倒的に低いです。
これは参入障壁が低いからです。
言わば、「誰でも出来るから」ですね。
普通にやってるんだったら、他業種で働く方が豊かになるんですよ。
しかしながら、美容師の平均年収が低いと言っても高収入の方はたくさんいます。
それ以外の低賃金の人が圧倒的に多いだけです。
ではどうしたら前者になれるのかと言うと、
「勉強して時代に合わせて変化しながら成長して行く」
ことです。
分かってはいますが、アホが多い美容師は勉強の習慣や経験が無いので、そうなれずに離職してしまうのです。
そうならない為にも、学生の時期に必死に勉強して脳を鍛えておくのです。
そして最後に
「一生懸命遊べ」
です。
勉強は大事ですが、遊びも大事。
美容師ってクリエイティブな側面もありますから、遊びが仕事につながります。
勉強は大事ですが、遊びも大事です。
と、こんなことを伝えようと思います。
それではまた
福岡市中央区警固2-18-17
オヤマダ オサム