美容師が困るオーダー2
前回の続きです。
ヘアスタイルを変えたい時は
・変えたいけどどうしたいかは決まってない
・こういう風にしてみたい
と2パターンあります。
一見、「どうしたいか決まってないと困るでしょうね」と思うかもしれませんが、今回は「こういう風にしてみたい」と決まっていてるけど美容師が困るオーダーを紹介しますね。
それは
・やりたい髪型が、たまたま見かけた知らない人の髪型
だった場合です。
〜実例〜
「パーマをかけたいんですけど」
オヤマダ「やりたいヘアスタイルは、どんなイメージですか?」(と言ってヘアスタイル写真で確認)
「う〜ん・・・こんなんじゃないんだよね〜。なかなか無いよね〜・・・」
オヤマダ「今回はなぜそのスタイルをやりたいと思ったんですか?」
「あ、この前見かけた人の髪型がいい感じだったんで、私もそんな風にしたいな〜っと思って」
オヤマダ(・・・・・)
〜実例終わり〜
このケースのようにやりたいヘアスタイルが「たまたま見かけた人」というのは意外とあるんですよ。
でも、これは非常に困ります!!
なぜなら人の記憶は曖昧ですし、良いように美化する傾向にあります。
これは脳の仕組みがそうなっているから仕方ないんですけど、過去に自分がいいと思ったものを記憶から引き出す時に、自分が良いと思ったことを正当化する為に美化してしまうんですよ。
そしてお客様は素人ですから、ヘアスタイルがどういう構成になっているかを一瞬で理解はできません。
自分の髪の長さと全く違ったり、髪質が全く違う人でも、アプリでアバターを作るような感覚で、自分のヘアスタイルに当てはめてしまうものなんです。
そして、この記憶を頼って美容師と意思疎通は出来ないですから、途中で
「ん〜まあ、そんな感じであとはお任せしますよ!」
なんて言って、やりたいヘアスタイルを伝えることを諦めちゃったりするんです。
でも、こんな時は本当にお任せしているわけではありません。
面倒になっただけです。
で、心臓に毛の生えている私だったら
「そんな、道で会った人のヘアスタイルが良いなんて幻想ですよ。見て好きなヘアスタイルと、自分に合うスタイルは違うんですからそんな理想は捨てて下さい」
と言えますが、真面目な美容師さんは
「わかりました〜・・・」
と言って施術して、仕上がりはやはりビミョー・・・
(こんなはずじゃなかった!)
という思いを避ける為にも、
(こうなりたい!)
というスタイルがあるんだったら、記憶じゃなくてビジュアルで確認できる方がいいですよ。
これマジ。
それではまた
福岡市中央区警固2−18−17
オヤマダ オサム